SV 2021 detail

作家名(敬称略)上よりあいうえお順


photo by kazuya osame


photo by kazuya osame


    今井あみ Ami Imai

    長ねぎになる

    サイズ可変
    長ねぎ変身グッズ、音、写真、言葉

    コンセプト
    野菜になりたい願望を叶える
    まずは、長ねぎからはじめよう
    実は、種から育てると立派なおねぎになるまで、畑での滞在期間が1年近くと長い。
    親交が深い、君になろう。
    今回、フラットファイルスラッシュの横にある畑の長ねぎと肩を並べ、毎日通る車を、目の前の山を、うつりかわる畑の状況を眺め、言葉を発する。
    今日、自動販売機で初めて買った飲みものは、ホットレモン。
    バスは待っても来ないから、また今度乗ってみるか。
    さて、少しずつこの寒さに慣れて、冬を越す準備をしよう。
    よい旅だったな。




    伊藤倫 Rin Ito

    眼帯だらけ

    見ようとするする眼は 四方八方を帯び 囲われている。
    帯までもが 色付きをみせ 見ようとするもの(モノ)は見えない
    眼は閉じるのではなく 目の前に塞がれているのだ




    納和也 Kazuya Osame 

    原子力

    トタンの筒、木材、鏡

    設置の日、衆議院選挙でした。思った事は日本人は日本の仕組みを感じるのは総選挙だと言う事です。日本は長らく外来システムを必要としなくても捨てる事をしてこない歴史があります。今回の選挙でも投票率など考えても極端な改革を良しとしないこの国の性格が出たのではないでしょうか?いわば定着を嫌い常に同時に様々なものが行き交う場所、日本。日本とは言わば交通の場所であり積み上げる事を拒みもしかしたら様々な場所から逃げて来た者たちが最果てにたどり着いた場所が日本ではないかと思います。そういう事を考えながら原子力という設置を行いました。福島の汚染水を放置するのも様々な歴史が積み重なるわけでなく併置されたこの果ての場所ならではと思います。自分の設置もこの性質で行われてます。この国、国というより場所はどこまで行っても世界の果てであり世界のシステムの骨組みが無機質に散乱しているだけだと思います。今回この設置についての説明は避けさせてもらいます。なぜならこの設置自体自分でも何も言えないからです。医療ガバランス研究所の上昌弘さんがこう言いました。コロナを理解するには人間の叡智は全く足りない。と。ましてやコロナを陰謀に使いこなす程の技術もない。と。要するに我々は散文的にまとまりもなく生きて行くしかないと思います。人間を過信してはいけません。ただそこにある我々の無意識があるだけでそれは自分でもコントロール出来るものではないのです。明白な事は何もなくただ朝が来て夜がきてくらいしか分からないと言う事です。しかし設置されたものをみると現代日本の塊であると思います。現代日本に対して何か救済できるなどと思い上がりは言いません。ただ原子力はまだ施設はありいつでも稼働出来ます。もはやどうにでもなります。ただ言える事は我々の無意識は新たな事件によって揺らいでる事は確かだと思います。


    北澤一伯 Kazunori Kitazawa

    オッカムの剃刀

    プラスチック壁材
    縦280cmX横40 cmX厚さ2cm

    コンセプト(ステートメント)
    物資誌。置かれる場所から半径1kmの周辺を観るのである。掘り出した素材にはすでに孔が穿たれていた。そこにビス1本を通して壁に固定する。
    その上辺は壁面の上辺に沿っていて、使い捨てを前提とする制度から、概念を削ぎ落とす美術という制度のフレキシブル性に侵入したかのように意図している。重力に従って、バランスを保ちつつ垂直性を語るペラペラなプレハブ的壁材。
    眼差しは剃刀である。
    オッカムの剃刀(オッカムのかみそり、英: Occam’s razor、Ockham’s razor)とは、「ある事柄を説明するためには、必要以上に多くを仮定するべきでない」とする指針。14世紀の哲学者・神学者の神学者・哲学者であったウィリアム・オッカム(William of Ockham)が多用したという。


    君島しょうたろう Syotaro Kimijima

    間(あわい)

    鉄、箔、ダスト、ピン




    Craig Shannon

    study in Form

    wood,tape

    My idea was, without preparation, to improvise a draw using tape and existing wood. I wanted to explore drawing mass in three-dimensional space and to see how that would interact with the viewer and challenge myself.




    佐藤雅子 Masako Sato

    Exploration of Natural Materials・天然素材の探索

    木材、ワイヤー、植物

    今回のフラットファイルスラッシュでの展示は2日間の特に準備無し、素材は行き当たりばったりのもの+αと聞き好奇心がそそられた。
    山の中にある天然素材と聞き枝を考えたが他に使っている方がいて1からの出発となる。これは正に”実験”。先ず白い壁にワイヤーで絵を描くように柔らかく丸太を包んだ。この瞬間から自分の中で何かが動き出し豊富にある材木が無機質なワイヤーと一緒に踊り出すイメージが出来上がって行った。途中、生の植物を参加させ、これから先、その枯れ朽ちていく姿を自然の摂理に重ねてみつめてみたい。




    鱸万里絵 Marie Suzuki

    私の愛する木

    木、材木、枝、植物の実、古紙、鉛筆

    これから、どんな大きさに成長し、葉を繁らせ花を咲かせ、枯れ、太陽の光を浴びて笑うのか


    中村明 Haru Nakamura

    flag point

    サイズ可変

    ビニールシート、梱包材、袋、角材、ロープ、映像

    コンセプト
    「ここ」で旗を振る




    羽田光 Hikaru Hata

    寝るも還るも

    スケール
    約1200×約1200×約5000(mm)

    紙粘土、新聞、麻布、木、ツル

    コンセプト
     横たわっている人形は、「ぼやきねこ」という自分の気持ちを代弁してくれる存在です。私は普段、このキャラクターを基にイラストをよく描いています。初めて参加させて頂くこの企画にも登場させたいと考えました。企画が当該施設から1000M以内の素材を使ってということだったので、自然の草木が多いのではないかと考えているうちに、散歩をしていたら出会ったというイメージが浮かびました。儀式めいた形で横たわっている姿から、寝ているのか、土に還ろうとしているのかを鑑賞した方に委ねることにしました。




    疋田義明 Yoshiaki Hikita

    積木

    木片、ダンボール、クレヨン、アクリル絵具

    モリヤさんにいただいた額の切れ端や木片、ダンボールにしていました落書きのようなこと。それから木片等で積木のようなことを壁面でしたいと思いました。

    画像3参照:赤く丸してある物以外は¥300
    以下は赤の番号の価格
    15番¥1000、17番¥1000、18番¥100、23番¥1500、34番¥1000、35番¥1000、37番¥500、41番¥500、43番¥3000、45番¥500、47番¥500、48番¥500、49番¥500、50番¥500、53番¥500、54番¥500、57番¥500、59番¥500




    町田哲也 Tetsuya Machida

    winter constellations 2021
    on the flatfile koji moriya basics

    白樺、古材、アクリル絵具、FlatFileモリヤコウジ制作基盤

     秋になり、湯槽にて幾度となく辿っている平出隆「遊歩のグラフィスム」の、章を跨いで正岡子規個体痕跡へ躙り寄る意識の観測(距離の文体)が、古井由吉の母国語を信用せずにムージル、ブロッホ翻訳した言語構築以降、独特のエッセイズムと成り、頻りに長々と辿った私の学習の響きの中から葛西善蔵と漱石漢詩などの輪郭をふたたび輝かせ、柄谷行人の森敦「意味の変容」へ言及する併置意識も、其処に呼び戻すなどする私は、夢想を続ける「竹馬族」の補装具と、日々取り憑いて刻み磨き時には色を与えた多面体を、モリヤくんが準備制作してくれた「食卓」に併置する。
     時々の破片を固有の星とする「冬の星座」は、眺める度になにものかを生みだしてきた長久な空の「星座」の、星々の距離に似た「彼方」を示しながら、これを囲む者たちの意識の値を、みつめられると同時に測るだろう。


    丸田恭子 Kyoko Maruta

    変容の関係性について 

    4m x 3m x 2,5m 

    ギャラリー近くの山沿いで拾ってきた枝木、枯葉、テープ

    長野市倉庫ギャラリー近くの山の枝木、枯葉がギャラリーの3次元空間に置き換わっていく。

sv document – Clockwise from left –

Kazunori KITAZAWA

Kazunori KITAZAWA

Kazunori KITAZAWA

Kazunori KITAZAWA




オッカムの剃刀<極東>彫刻no2
北澤一伯 Kazunori KITAZAWA
4400mm wide x 1600mm high x 400mm depth
鉄鋼材・表面にテレピン油

「部分。砕屑物質の接触によっておこる彫刻論の再定義。すくなくとも危機感を保ちつつ情況から分裂していく事を考えるとき、おおいなる混沌の淵に触れている。部分だから。」


Ami Imai

Ami Imai

Ami Imai




そのときがきたら、そうなっていく

今井あみ Ami IMAI
完熟黄瓜 籾殻 糠
2730mm幅×600mm奥行き×3640mm高さ

「きゅうりは成熟すると黄色くなって、翌年の種として活躍する
米は食べごろになると、精米され白米になる
時期がくれば、きゅうりや米の意思に関わらず、まとってある 外がわ から 内がわ がでる
わたしもそのときがきたら、そうなるんだろう」


Naoki Matsumoto

Naoki Matsumoto

Naoki Matsumoto

Naoki Matsumoto




ぱちぱちと火は燃え真赤に照りかがやき、もちろん幽霊などは顔も見せようとはしません。
松本直樹  Naoki MATSUMOTO
3-piece set (from the left)

  • 800mm wide × 820mm high × 1300mm depth、
  • 600mm wide × 1300mm high x 500mm depth、
  • 700mm wide × 1000mm high × 1260mm depth
  • 「11月1日に裾花川の川辺で採取したものと、FLAT FILE SLASHで周辺で採取、あるいは無断拝借したもの。」


    Koji Moriya


    見える線と見えない線
    モリヤコウジ Koji Moriya
    100×100mm
    額x10、ボールペン、ミュージアムボード

    「空間、余白を意識して作品にしました。」


    Marie Suzuki

    Marie Suzuki

    Marie Suzuki




    いつのまにかの少女は
    鱸万里絵 Marie SUZUKI
    紙の折り箱、紙(黒い用紙)、発砲スチロール、土、落葉、枝

    「子どもの頃以来、久しぶりに”土”にさわりました。
    いつのまにか土から遠ざかっています。大人になってしまったことの一つかなと思いました。」


    Shotaro Kimijima

    Shotaro Kimijima

    Shotaro Kimijima




    間(あわい)
    君島しょうたろう Shotaro KIMIJIMA
    養生テープ、ギャラリーの周囲より採取したモノ

    ①2020年11月2日15時15分にギャラリー入口から駐車場出口までの地面に養生テープを貼り付ける。
    ②貼り付けたテープの上を3往復する。
    ③そのテープをギャラリーの天井骨組より垂れ下がるように設置する。
    ④設置する際テープに1箇所切込みを入れ完全に切断される間際の状態にする。


    Tetsuya Machida




    山狗停(サンクテイ:あるいは森の舟)
    町田哲也 Tetsuya MACHIDA
    2200mm wide x 350 high x 2000mm depth
    白樺・杉・石(日本海)

    「多面体を削ると天の星座が顕われた。走り抜ける山狗を留まらせる停留の罠であると同時に我々を乗せて浮く舟となる」


    Kyoko Maruta

    Kyoko Maruta

    Kyoko Maruta




    変換 NO2
    丸田恭子  Kyoko MARUTA
    マスキングテープ、裾花川河川敷の石、切り株、松ぼっくり

    「長野市倉庫ギャラリーという場所における大地自然との交差であり、二次元三次元空間の中で座標軸が移動する軽やかな変換であり考察と考えています。」


    Haru Nakamura

    Haru Nakamura

    Haru Nakamura




    伽羅供佗/キャラクタ/ガラクタ
    1000mm wide× 1000mm high×300mm depth
    廃材・映像(ループ)
    「伽羅供佗」
    A3 / リトグラフ ¥30,000-
    中村明 Haru NAKAMURA

    「ガラクタのキャラクタであり、キャラクタのガラクタ。
    スポットライトの当たるキャラクタであり、同時に押し並べて交換可能なガラクタ。」


    Kumiko Urano

    Kumiko Urano




    惑星工場
    うらのくみ子 Kumiko URANO
    野葡萄、竹、小石、針金、ペットボトル

    「瞬く間に生まれ消える惑星。
    そのごく一部は小さな工場のベルトコンベアに運ばれ生まれてくる、らしい。」


    Rin Ito

    Rin Ito




    [在る]あるいは[有る]
    伊藤倫 Rin ITO
    1400mm wide x 500mm high x 350mm depth
    アルミホイル、瓜、鉄格子、チューブ、空き缶、アクリル、紙袋、ワイヤー

    「空き缶の赤は存在(心臓)
    チューブの青は境界線(静脈)
    瓜は生身、鉄格子は死に身
    境界線の静脈の中に心臓の空き缶を配置し、在ること(存在)を現す。
    在ることを見るかのように、佇む紙袋は傍観者で、よりいっそう[在る]ことは[有る]こととなる。」


    Yoshiaki Hikita

    Yoshiaki Hikita

    yoshiaki hikita




    おもちゃのドローイング棚
    疋田義明 Yoshiaki HIKITA
    900mm wide x 1200mm high x 120mm depth
    木、キャンバス布、ダンボール紙、クレヨン、アクリル絵具

    「モリヤさんに棚をつくって頂いたので、そこに頂いた木片などから作ったおもちゃのようなドローイングを並べました。」


    Hiroko Ninomiya

    Hiroko Ninomiya

    Hiroko Ninomiya

    Hiroko Ninomiya




    オナミとメナミ
    二ノ宮裕子 Hiroko NINOMIYA
    透明ダンボール

    「うねうねとした流れががねじれ砕けて淡く散り、水中では水の雫が蹲って水鞠となる」


    Takeshi Hirose

    Takeshi Hirose


    Takeshi Hirose




    11/月/だった/深夜/の/解体 - Session Ⅰ –
    広瀬毅 Takeshi HIROSE
    3900mm High × 2700mm Wide × 1000mm Depth
    古材・木材

    「粉砕しても切り揃えても執拗に包囲されている。いつもつねに。僕はそれほど速くはない。
    逃げるよりも潜伏して静かに眺めることだ。 月の内側から。」


    kazuya osame

    Kazuya Osame




    パンと葡萄酒
    納和也 Kazuya OSAME
    コンクリートの破片、石、アルミ箔、一平ちゃん、鬼滅横丁、油そば、おーいお茶、ワイン、
    千円札、5円玉、ケロヨンの風呂桶、缶コーヒー、いろはす

    「罪を背負って生きている人間。その無意識に働く権力欲、個人という妄想から生まれるもの。
    お金というものは一体何という怪物だろう。人間を長い事支配しこれが正義というカルマ。
    キリストの血によってお金よ消えよ!マリア様お祈りを!」