T16 detail

T16 / tableau 2016
「平面・絵画・イコン・画布・板・完成体・活人画・図画・可動」

2016 1,6,7,8,14,15,16,20,21,22,27,28,29.October 13:00~17:00
2016 10/8 16:00~ openning party・講評・各賞与選考
@ FFS_Warehouse Gallery / FFS企画
公募詳細 >>

展示期間:2016年10月1日~10月29日 木・金・土 13:00~17:00 入場無料


 かねてより、作品展示におけるキャプション(作品タイトル・制作年・制作者名等)を、作品に添えるという慣習的展示は、作品そのものををみつめて受け止める享受にとって、無用、むしろ邪魔であると、企画者は考えてきており、作品の瑞々しさをそのまま眺める仕様として、今回の展示は、別途作品展示見取り図を会場壁面に配置しますので、作品詳細は図によって確認いただきたいと思います。

企画者 町田哲也


100816set
t16 works detail (PDF) >> DL

_dsc6571

やさしく、つよく / パネル・アクリル絵具 / F20 / 寺澤真佑美 「わたしが見たい絵って 何だろう。描きたい絵って何だろう。色々考えましたが、素直に自分が見たい色や線を描きました。」

やさしく、つよく / パネル・アクリル絵具 / F20 / 寺澤真佑美
「わたしが見たい絵って 何だろう。描きたい絵って何だろう。色々考えましたが、素直に自分が見たい色や線を描きました。」


動物園の夜 / パネル・紙・アクリル絵具・オイルパステル / 1000 mm x 1000 mm / 疋田義明

動物園の夜 / パネル・紙・アクリル絵具・オイルパステル / 1000 mm x 1000 mm / 疋田義明


おとなになる / 透明水彩・オイルパステル / 910 mm x 727 mm / 今井アミ 「おとなになるとは、ギューッとこどもをしぼりだす。あるいは、スーッとでてきて ポロッととれる。」

おとなになる / 透明水彩・オイルパステル / 910 mm x 727 mm / 今井アミ
「おとなになるとは、ギューッとこどもをしぼりだす。あるいは、スーッとでてきて ポロッととれる。」


山 / アクリル・油彩・キャンバス / F30 / 君島しょうたろう

山 / アクリル・油彩・キャンバス / F30 / 君島しょうたろう


 内なる光 / 紙にアクリルガッシュ / F30 / 高野結花 「一筋の光が体を駆け巡りました。不思議で温かい経験でした。」


内なる光 / 紙にアクリルガッシュ / F30 / 高野結花
「一筋の光が体を駆け巡りました。不思議で温かい経験でした。」


碧き聖なる木 紙にアクリルガッシュ 高野結花 生命の根元を知りたくて、 樹木に宿る聖霊と話す。

碧き聖なる木
紙にアクリルガッシュ
高野結花
生命の根元を知りたくて、
樹木に宿る聖霊と話す。


花とやしの実 / アクリル・キャンバス / F40 / 吉村正美

花とやしの実 / アクリル・キャンバス / F40 / 吉村正美


春 / パネルに綿布張り込み・石膏地・油彩 / M40 / 浅野真一

春 / パネルに綿布張り込み・石膏地・油彩 / M40 / 浅野真一


1996 mixed media on panel 730 mm x 1030 mm モリヤコウジ 1996年に制作した作品

1996
mixed media on panel
730 mm x 1030 mm
モリヤコウジ
1996年に制作した作品


星月夜  oil on cotton cloth 2016 wide 610 mm x high 910mm x x depth 30mm / wood panel  *川合朋郎(招待作家作品)

星月夜
oil on cotton cloth 2016
wide 610 mm x high 910mm x x depth 30mm / wood panel
*川合朋郎(招待作家作品)


人々は議論に夢中で誰も花の美しさに気づかない oil on canvas 2016 / wide 605mm x high 910mm x depth30mm / provisional frame  *川合朋郎(招待作家作品)

人々は議論に夢中で誰も花の美しさに気づかない
oil on canvas 2016 / wide 605mm x high 910mm x depth30mm / provisional frame
*川合朋郎(招待作家作品)


円になる アクリル キャンバス wide 805mm x high 605mm 丸田恭子(招待作家作品)

円になる
アクリル キャンバス
wide 805mm x high 605mm
丸田恭子(招待作家作品)


水路 waterway oil on canvas 2016 / F20  町田哲也

水路 waterway
oil on canvas 2016 / F20
町田哲也


ミケランジェロの井戸 Well Michelangelo oil on canvas 2016 / F40  町田哲也

ミケランジェロの井戸 Well Michelangelo
oil on canvas 2016 / F40
町田哲也


 絵画の皮膜的平面性のアナログの触感(体感・視認性)は、昨今のデジタルライトインフォメーション(液晶モニター視認や画一的プリントアウト)と対極を成すことが、こうした多様な皮膜の併置で、今更に明確になる。加えて描かれている絵画性よりも、それぞれの皮膜がどのように成立しているか、成立させようとしているか、という作り手の「恣意」が、むしろ剥き出しになって眺められるのは、過去、絵画の皮膜性が、ドーモ(教会空間)のステンドグラス、金文字テキスト、あるいは暗闇に輝く金箔のリフレクションだったアナログのライトインフォメーション(光)の補完的役割の曖昧さから、唯物的に逃れでたことを示しているからであり、人間の目玉に間近に躙り寄る白日の元にさらけ出される距離感で、身体性を伴った直接的行為性の拡張の果てとして顕われている。
 ひとつのオブジェとしての絵画・タブロー(平面作品)は、現代的な固有なる表出の、使い古された手法ではなく、不感症的バーチュアルリアリティを切り裂く、身体の拡張現実であり、その皮膜(構造)に作家の肉体性をこそ見出すべきだろう。
 耳を澄ませば、タブローを制作した彼らの皮膜から、「こうして世界へと恢復する」という声が聴こえる。

文責 町田哲也(T16企画)