T16 / tableau 2016
「平面・絵画・イコン・画布・板・完成体・活人画・図画・可動」
2016 1,6,7,8,14,15,16,20,21,22,27,28,29.October 13:00~17:00
2016 10/8 16:00~ openning party・講評・各賞与選考
@ FFS_Warehouse Gallery / FFS企画
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展示期間:2016年10月1日~10月29日 木・金・土 13:00~17:00 入場無料
かねてより、作品展示におけるキャプション(作品タイトル・制作年・制作者名等)を、作品に添えるという慣習的展示は、作品そのものををみつめて受け止める享受にとって、無用、むしろ邪魔であると、企画者は考えてきており、作品の瑞々しさをそのまま眺める仕様として、今回の展示は、別途作品展示見取り図を会場壁面に配置しますので、作品詳細は図によって確認いただきたいと思います。
企画者 町田哲也
t16 works detail (PDF) >> DL
絵画の皮膜的平面性のアナログの触感(体感・視認性)は、昨今のデジタルライトインフォメーション(液晶モニター視認や画一的プリントアウト)と対極を成すことが、こうした多様な皮膜の併置で、今更に明確になる。加えて描かれている絵画性よりも、それぞれの皮膜がどのように成立しているか、成立させようとしているか、という作り手の「恣意」が、むしろ剥き出しになって眺められるのは、過去、絵画の皮膜性が、ドーモ(教会空間)のステンドグラス、金文字テキスト、あるいは暗闇に輝く金箔のリフレクションだったアナログのライトインフォメーション(光)の補完的役割の曖昧さから、唯物的に逃れでたことを示しているからであり、人間の目玉に間近に躙り寄る白日の元にさらけ出される距離感で、身体性を伴った直接的行為性の拡張の果てとして顕われている。
ひとつのオブジェとしての絵画・タブロー(平面作品)は、現代的な固有なる表出の、使い古された手法ではなく、不感症的バーチュアルリアリティを切り裂く、身体の拡張現実であり、その皮膜(構造)に作家の肉体性をこそ見出すべきだろう。
耳を澄ませば、タブローを制作した彼らの皮膜から、「こうして世界へと恢復する」という声が聴こえる。
文責 町田哲也(T16企画)